『にわのすなばGARDEN SANDBOX』
これからも上映の機会が広がっていきますように!
1月20日までポレポレ東中野20:30〜です。
今日木曜日は『ヴィレッジオンザヴィレッジ』。
『青の時間』がきっかけで私が幼い頃に住んでいた町工場に取材に行き、ロケ地となりました。
楽しいことばかりではなかったけれど大事な場所です。原風景があるとしたらここだろうなって思っています。
取材と同時期、長年暮らした実家の町工場兼住居を引っ越すことになりました。
大変な引越作業のなか発見したウェディングドレス二着と帽子。私は結婚式をあげていなかったので当時バイト先だったとうふ屋の女性たちがサプライズで企画してくれました。結局その日は夫は来れなかったので女性たちだけのお祝いの会になりました。料亭から独立してバーをはじめた方のお店に集まって、結婚の記念写真の撮影のつもりだったんだろうな。私はいたたまれない気持ちでした。もちろんみんなに感謝はしていたけれど。女性たちと一緒にウェディングドレスを着た私の写真が残っています。母とそんな話をしながら、母も結婚式を挙げていないということを初めて知って驚きました。もっと早く知っていたら。すこしのうらめしい気持ちと、母にもウェディングドレスを着せてあげたくなる気持ちと。
そのエピソードと文章、ウェディングドレスの二着と入っていた箱を提供しました。
ある種象徴的なウェディングドレスと、女性たちであることと、世代を超えて引き継がれるエピソードは女性スタッフに好評を得たと聞いています。私は世代のみならず、映画に引き継がれることを嬉しく思いました。
『青の時間』は『にわのすなば』と一緒にフランスのマルセイユ国際映画祭でご紹介頂きました。
光栄なことで感謝しています。黒川監督のご要望で英語とフランス語に翻訳しましたが、ほんとうにたくさんの方々にお世話になりました。ありがとうございます。ぜひ翻訳にもご注目ください。
現在劇場でも置いてもらっていますので、どうぞお手にとって見てみてくださいね!よろしくお願いします。
鋳物工場取材中、花火の絵が描きたいと何度も話していました。
『にわのすなば』の花火のシーンでは私も職人さんに扮して出演しています。見つけられるかしら?
現在取材をもとにドキュメンタリー映画『いもの国風土記』を製作中、こちらもぜひ皆さんに観て頂く機会がありますように。がんばります。取材をしていた一昨年に火災で私が住んでいた小さな町工場の家はなくなり、落ち込んだ時もありましたが、さらにカタチに残したいという気持ちを強くしました。『にわのすなば』で花火をしていた、職人ハヤマとサカグチとキタガワが手を振り続けた、あの空き地は私が住んでいたところです。あの家はなくなりましたが、映画ができ、こうして私がいます。
『にわのすなば』はふしぎな映画。
すべての境目がアイマイで。何度観てもハテナがいっぱで。あれってなに?これってどういうこと?
だからこそどこに重ねるかで見え方がそれだけたくさんあるんだろうな。
キタガワとサカグチは取材に連れて来たシチュエーションがまるで私みたいで正直びっくりした。
ナイーブさを表すような内向きの身体表現がどことなくユーモラスで、でもひとり踊りまくるキタガワは印象的で、いろんな場面でなんだかサカグチには私を感じているし、彼女の孤独とみんな一緒に。タノにも共感、アワズにも重ねるシチュエーション、マスコさんに思い出す人あり。何がそろそろいいの?!ヨシノの視線と夜の商店街のキラキラ、カノウのスケボーと青い帽子の行方。ニノミヤ先生との会話と水面もものすごく印象的だ。
それからそれから。
きらきらとゆらめく川にも、夜と朝とオレンジと青の街にも、水色の水門にも、空き地の水たまりにぐんぐん生える草にも、ざわめく木々にも、何にでもなれるでしょう。さいごのシーンは私がバス停で撮った写真に似ていてハッとしました。その写真が好きだという方がいたので印象に残っていたのです。
ちなみにこの映画はふたつの場所で撮られている。飛地と空き地。映画では次の瞬間テレポーテーションすることが出来る。
それも不思議さを感じさせるのでしょう。
公式サイト
公式Twitter
https://twitter.com/niwanosunaba
予告編
https://www.youtube.com/watch?v=pa0jAeKOKYk
ポレポレ東中野
https://pole2.co.jp/coming/68529fe3-5216-4884-834f-dd13ddf67eaf
マルセイユ国際映画祭
https://fidmarseille.org/en/film/niwa-no-sunabagarden-sandbox/